親知らずを「捨てる歯」から「未来を守る歯」へ
「親知らずは抜いて終わり」――そう思っていませんか?
最近、当院では、親知らずの抜歯をきっかけに、その歯から採取できる歯髄幹細胞を将来の医療に役立てたいと希望される患者さんが増えています。
これは、抜歯で取り除く「不要な歯」が、「未来を支える細胞バンク」へと価値を変えるという、非常に先進的な取り組みです。
◆ 歯髄幹細胞とは?
歯髄幹細胞(しずいかんさいぼう)は、歯の中心にある「歯髄」という神経や血管の組織から採取できる再生能力の高い細胞です。
骨・神経・血管など、さまざまな組織に変化する可能性があり、近年では再生医療や難病治療の研究が急速に進んでいます。
◆ 親知らずが細胞保存に向いている理由
親知らずは、医学的な理由で抜歯されることが多く、しかも比較的若いうちに処置されるため、次の点で細胞保存に非常に適しています:
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健康な歯であること(虫歯や歯周病がない)
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若年層の細胞で、活性が高い
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医学的に不要とされるため、倫理的なハードルが低い
いわば「捨てるはずだった歯」を「あなたの健康を守る資源」として未来に残す、という選択肢です。
◆ 歯髄幹細胞保存の流れ(アエラスバイオ社と連携)
当院では、幹細胞バンク事業を展開する「アエラスバイオ社」の保存サービスに対応しています。
ただし、幹細胞保存に関する契約やカウンセリングはすべて患者様ご自身でアエラスバイオ社と行っていただく必要があります。
▽ 保存までのステップ
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アエラスバイオ社へ直接お問い合わせ・契約
カウンセリングや費用、保存方法などのご説明はアエラスバイオ社から受けていただきます。
※当院ではこれらのカウンセリングは行っておりません。 -
当院での抜歯予約
アエラスバイオ社との契約が完了した後、フリージア歯科クリニックへ親知らず抜歯のご予約をお願いします。
ご予約時に、「アエラスバイオとの契約が完了していること」をスタッフにお伝えください。 -
抜歯予定日時をアエラスバイオ社にご自身で連絡
幹細胞保存を行うためには、抜歯の正確な日時を患者様自身がアエラスバイオ社に伝える必要があります。 -
アエラスバイオ社から輸送キットがご医院に届く
抜歯数日前に、幹細胞保存のための「専用キット」がアエラスバイオ社から医院に届きます。 -
当院での親知らず抜歯・歯の梱包
抜歯後、歯を指定の方法でキットに収め、クール便にて、すぐにアエラスバイオ社に発送します。
◆ 当院の対応体制
フリージア歯科クリニックでは、年間1500本以上の親知らず抜歯実績を有し、水平埋伏歯などの難症例にも多数対応してきました。
また、笑気麻酔にも対応可能で、「怖くて抜歯に踏み切れない」という方にも配慮しています。多くの医科・歯科関係者や医療従事者にも選ばれている信頼と技術で、抜歯を安全に行っております。
◆ 幹細胞保存のメリットとは?
1. 再生医療の選択肢を持てる
骨や神経の再生、血管障害の修復、糖尿病合併症への応用など、歯髄幹細胞は多くの可能性を秘めています。
将来、自己細胞を用いた治療が身近になる日が来たとき、保存していた細胞が大きな力となるかもしれません。
2. あなた自身に最も適合する「自己由来の細胞」
拒絶反応や免疫リスクが少ないのが、自己由来幹細胞の強み。さらに、家族への応用の可能性も研究されています。
3. 若いうちにしか取れない貴重な細胞
幹細胞は「若さ」こそが大切です。抜歯のタイミングで保存しておくことで、将来の医療選択肢がぐっと広がります。
◆ こんな方におすすめです
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20〜30代で親知らずを抜歯予定の方
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再生医療に関心のある方
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ご自身や家族の将来の健康に備えたい方
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幹細胞バンクを検討しているが、抜歯の機会がなかった方
◆ まとめ:抜くなら「未来の備え」も一緒に。
親知らずを「抜くだけの歯」ではなく、「未来への資産」として残すという考え方。
幹細胞保存は、将来の医療が変わる今だからこそ、注目されている選択肢です。
フリージア歯科クリニックでは、アエラスバイオ社との連携を通じて、幹細胞保存に適した親知らず抜歯の安全かつ確実な対応を行っております。
将来の自分や家族の健康に向けた第一歩として、ぜひご検討ください。